CDの底力

CDプレーヤー

CDが売れない時代になって久しい。自分のまわりにもCDを買っている人間はオーディオ好きか、特定のアーティストやアイドルの「濃い」ファンぐらいしかいない。そもそも音楽を聴かない人が多い。そんな人たちにCDプレーヤー単品で33万円だと言うと間違いなく驚かれる(または引かれる)。

だが、90年代のCDバブル期をすごしてきた自分は、いまだに渋谷のタワーレコードで気になるジャケットのCDを視聴して気に入ったら買っている。

Accuphaseとの出会い

「Accuphase」。なんとなく高級なオーディオだとはわかっていたのだが、ヨドバシカメラなどの量販店では取り扱ってないため今まで縁がなかった。気になりだしたのはオーディオムック本でAccuphaseの紹介ページを読んでからだろう。一度気になりはじめると、いてもたってもいられなくなり今もお世話になっている某オーディオ店に視聴しに行った。

Accuphase DP-430 おやじくさい?いやいやかっこいいでしょ!

音が出た瞬間に違いがわかった。「透明感があって澄んだ音」というかとにかく綺麗な音というのが第一印象だった。聞けば店員さんもDP-430を愛用しているとのこと。「SACDにこだわりがなければ音は本当に良いんでお勧めですよ。」と背中を押され即購入。まあ、ほとんど買うことを前提に見に行ったんで最後の一押しをされた感じ。

残念ながら目当てのDP-430は置いてなかったが代わりに上位モデルのDP-560があり、店員さんも「音の傾向はつかめると思います。」ということだったので、さっそく聴かせてもらった。繋いでいたアンプはAccuphase E-270。スピーカーはDALI RUBICON2。

SACDよりも音が良い?

家にある数百枚のCDに対しSACDは5枚ほど。その数少ないディスクを DCD-1500REでのSACD層再生、DP-430でのCD層再生と聴き比べてみた。結果DP-430の圧勝。S/Nや解像度といったものもあるが単純に「DP-430のほうが音が良い!」といった感じ。もちろんサンプル数が少ないので、自分の聴いたディスクでの話ではあるが。

しかし、皮肉なことにCD専用プレーヤーのDP-430を買ってからSACDを買いまくり、今では50枚ほどに増えてしまった。クラシックで録音の良いものを探しているとどうしてもSACDにたどりつく。別にCD版でも問題ないが、なぜかSACD版を所有したいという欲求にかられる。

ディスクを物理的に保有するというのは満足感を得られる。ダウンロードしたハイレゾ音源も結構な数あるのだが、やっぱりちょっと味気ない。ただ最近ではTidal等のロスレスのストリーミングサービスもあり、その快適さもすてがたい。

SACD盤、CDとして聴いても十分にいい音。ジャケットをながめて満足。

最近では当たり前のようになったがDP-430にもUSB-DACが搭載されている。再生ソフトのインストールやドライバーの設定に悪戦苦闘しつつ、やっとPCに入っているハイレゾ音源を聴いてみたのだがCDを再生したときほどの感動はなかった。やはりPCのノイズや振動の対策が不十分だったのが原因だろう。USBケーブルも8,000円くらいのものなので、それも含めてまだまだ改良の余地があるのでいろいろ試してみよう。